黒から始まる悲劇の物語
こー見えて、俺は本が好きだ。
以前は年間200冊を読んでいた。
まぁ、今じゃ、月2冊くらいだけどさ。
だから、日曜日の日経新聞で書評を読むのが好きだ。
今回、「黒の文化史」が興味深かった。
昔は黒は白の対立軸として邪悪なものをあらわしてきたけど、今はファッションといい魅力的な色になっている。
いつから黒は人間にとって身近なものに変わったのか?
答えは、19世紀後半らしい。
俺は歴史に詳しくないから、その時代に何があっかしらないけど、ライフスタイルも大きく変わったんだろうね、きっと。
「十九世紀を概観しようとすると、人々が好んで着た上品な黒と、機械革命から派生した工場の黒、引いては悲しみの黒との関係に思いを馳せずにはいられない。」
人が、闇である黒を愛し始めたとき、間違いなく、魂を悪に売ったんだろうね。
そして、白の裏側でしかなかった黒を表にすることで、人間の悲劇は始まったのかもしれない。